おえかきマシーン研究所

ども、えどがわです。

正月早々ツイッターを見てたらドンブラコッコ・ドンブラコッコとすんごいのが流れて来て、腰は抜けたし目ン玉も飛び出たので諸々のパーツを嵌め直す作業で正月休みが無くなった。サイボーグの体は時に不便である。
くだらないこと言ってないで、コレね。
https://twitter.com/t_takasaka/status/1478346974042923012

しゅんごーい^p^

絵かきの間では「神絵師の腕を食う」というミームがあるが、おそらくこのアプリの作者は赤松健先生の腕を奪ってきて機械に食わせたように見える。赤松健先生だいじょうぶかな、これから政治家になるぞって時に片腕無くなっちゃったけど…。

これを見て僕は最初何も思わなかったんだけど、危機感のある絵描きであれば「AIの発展によって絵描きの多くが失業する未来は近い」と思うかもしれない。ほあ~ん、まーじか。でも、無から何か出してきたらやべーなって思うけど、入力した線に対して覚え込ませたものを出力してくれるだけじゃん。現状はさ。たぶん手塚治虫先生の腕を食わせないと手塚治虫っぽい絵は出してくれないはずだから流石に人間のほうがギリギリのとこで勝ち残ると思う。ん……?あ!おい!!!富樫を捕獲しろ!!!!あいつ自分で幽遊白書とかレベルEとかハンターハンターを読み込ませてAIにマンガ描かせるかもしれねえ!!!!!

てことではなくて、僕がちょっと気になったのは絵を描かない人たちのこと。いや、厳密に言うと絵をちょっと描いてる人たちとかこれから描こうって人たち。今の所この自動生成アプリの使いみちって、RPGツクールとかTRPGのオンラインセッションで作ったオリジナルのキャラクターに顔面という情報を与えるとかが適任だと思う。顔面ジェネレータだね。でもそうすると、「よーし、今日はおえかきしよっかな~!」というおえかきキッズはみんな死ぬ。だって機械がやってくれるんだもん、もう絵の練習とかしなくていいし、中高生のときにペンを握った覚えのある人ももう何も描かんくていい、そんな未来…嫌だな。
おえかきの良いところって、おおよそ全人類が一度は触れることの出来る敷居の低さだと思ってる。中学生のときにスマブラ遊んだでしょ?みたいな感じ。違うかな、九九にしておくか。全員が九九に触れていれば「あ~七の段むずかしかったよね~」みたいな共通認識も生まれるし、二十三の段を諳んじる奴が出てきた時にみんなで「すげーな」って言える。でも四の段まで完璧なマシーンが出てきたら、もうみんな九九を五の段から覚え始めようとするでしょ。そんで四の段までしか出来ない人たちは九九やめちゃうかもしれない。そういう足切りマシーンになっちゃうかもって思ったらめちゃくちゃ嫌になっちゃった。
「俺にはマンガしか無い」とか言って週刊ジャンプでバッキバキの神作家になるような人しか生き残らない世界、僕はいやだもん。みんなにおえかきしててほしい。なんとなく好きだからおえかきし続けて、なんかうまくなってきて楽しいからまだ続けようかな~みたいな人がひとりでも多くいたらうれしいじゃん。おい機械!おめーは冨樫義博でも描いてろ!

いまがんばってる絵描きが殺されるのはもう少し先だろうけど、絵描き見習いたちが死ぬのはすぐだと思う。じゃあワシも、機械に一矢報いてくるかのう…後は頼んだぞ…。